こんにちは。もりたカイロプラクティックの森田忠志です。
これまでも書いてきたように、当院ではウォーキングの指導に力を入れています。歩きにはその人の体にしみついているクセ表れますし、逆に、歩きを変えることでクセを改善していくことができるからです。
頑張って腕を振ろうとすると力が入ってしまう
アドバイスするとき、私がかならずと言っていいほど口にするのが、「もっと腕を振りましょう」です。腕を振らずに歩く人が多いのです。
ところがいざ腕を振ろうとすると、力んで肩が上がってしまう人が大半です。そこで今度は、「伸びやかに振りましょう」と言います。
力を抜いて、伸びやかに腕を振ることで、推進力のあるきれいな歩き方になります。
【Q.ここで問題】
伸びやかに腕を振るためには、ある関節を意識するとよいのですが、それはどこでしょう?
肩関節?肘関節??さあ、ど~こか!?
A.正解は・・・「胸鎖関節」(きょうさかんせつ)です。
胸鎖関節に触れてみよう
解剖学の勉強でもしていないかぎり、「胸鎖関節」といってもピンとこないかもしれません。胸の真ん中にネクタイのようにあるのが「胸骨」。肩先から首もとに向けて湾曲しながら横に走っているのが「鎖骨」です。この二つがつながって関節を形成している部分が「胸鎖関節」です。
まず右手で左の鎖骨を触ってください。そのまま首もとまで辿っていきます。すると端っこでボコッと出っ張りに触れます。ここが「胸鎖関節」です。
そこに触れたまま、左手を上げてみましょう。動くのがわかりますか?
後ろにも大きく振ってみましょう。よく動くのがわかりますね。
腕はいわゆる“肩”で体につながっていると誤解されやすいのですが、実は、腕は「胸鎖関節」ではじめて体幹につながっています。つまり、腕を振るときには「胸鎖関節」を支点として動くということです。
長~い腕をイメージしよう
伸びやかに腕を振るには、
- 「胸鎖関節」がしっかり動くくらい腕を後ろに大きく振って、
- なおかつ「胸鎖関節」から“長~い腕”が伸びているのをイメージする
ことがポイントです。
昆虫のように長~い腕をイメージしながら振ります。
すると、あら不思議!いつの間にかよけいな力みは抜けて、伸びやかな腕の振りになってきます。さらに、推進力が生まれるので、無理に蹴ろうとしなくても、勝手にストライドも広がるのです。
まとめ
「胸鎖関節」を意識して腕を振ることが、推進力のあるきれいな歩きをするコツです。
次に外を歩くときには、ぜひ思いだして実践してみてください。歩きが変わるのを、きっと実感していただけますよ!
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