「脱力ウォーク」は泳ぎと似ている

「脱力ウォーク」を練習していたYさん(40代女性)が、おっしゃいました。

「これ、水泳といっしょですね」

Yさんによれば、クロールで上手に泳ぐコツがあるそうです。

それは、水中をかいたあと、腕が上にくるときに「脱力」すること。

これが「脱力ウォーク」で後ろ足の踵が上がったときにスッと脱力するのと似ているというわけです。

水泳の腕の脱力と、脱力ウォークの脚の脱力は、似ている。

さすが、Yさん、鋭いです。

私は、よく、「脱力ウォーク」を説明するときに水泳をたとえに使っていたのです。

「力を抜いて動く」ということを考えるときに水泳がもっとも理解しやすいからです。

たとえば、次のような点。

  • 上手な人ほど、力感や無駄がなく、美しいフォームである。
  • それでいて、早い。
  • しかも、疲れない。
  • 下手な人ほど、やたらと力みまくって騒々しい。
  • それでいて、遅い。
  • しかも、すぐに疲れる。

実は、私は後者です。だから、下手なほうは身をもってよくわかります。

とにかく、生れてこのかたターンというものをやったことがありません。

小学6年のとき、特訓グループに入れられて25メートルはなんとかクリアしましたが、いまではそこまで泳ぐ自信もありません。

必要ないのに足が届かない水深に、みずから入ることは絶対にありません。

これまで泳ぎについてもっとも熱心にかつ楽しく読んだ本は、高橋秀実さんの『はい、泳げません』(新潮文庫)でした。

泳ぎが苦手という話になると、ついこのように脱線しまう。それほど、いろいろな思いが沸き上がります。

Yさんは、もちろん、上手な人としてピンときたのでした。

「脱力ウォーク」が身についてくると、こんなことに気づいてきます。

  • 姿勢が良くなり、きれいに歩ける。
  • 歩くスピードが上がる。
  • 長く歩いても疲れない。
  • 力んで歩く人が気になってくる。

上手な泳ぎも、上手な歩きも、無駄な上下動やブレがなく、推進力をうまく使っています。

それが感覚的につかめるようになると、歩くことが楽しくなってきますよ。