「膝の裏が痛い」という訴えは、よくあります。
ひと口に「膝の痛み」といっても、「膝の内側(もしくは外側)」、「関節の奥のほう」、「お皿が痛い」など、痛む箇所はさまざまです。
その中でも、「膝裏の痛み」は比較的対処しやすいです。
なぜかというと、
膝裏はたくさんの筋肉が通っていて、筋肉が原因になっていることが多い
からです。
そして、筋肉は関節(骨)に比べてメンテナンスしだいで変化しやすいので、改善を図りやすいのです。
きょう扱うのは、「膝裏の痛み」を引き起こす「大腿二頭筋」という筋肉です。
目次
大腿二頭筋とは
大腿二頭筋は、もも裏の外側を走る大きな筋肉です。

骨盤の「坐骨」や「大腿骨」から始まって、膝下の外側で「脛骨」「腓骨」につながります。
始まるところが二つあるので「二頭筋」なんですね。
膝裏の外側で大きなスジに触れることができますが、これは大腿二頭筋の「腱」です。
この筋肉が収縮すると、膝が曲がります。
つま先を外に開いて歩くクセのある人は、大腿二頭筋が硬くなりやすいです。
そして固くなった筋肉が、痛みを引き起こします。
マッサージボールでほぐす
大腿二頭筋からの痛みは、上のイラストの「✕印」あたりに出やすく、触ってみるとそこが硬くなっています。
押圧すると、「あ~、まさにそこ!効く~」とおっしゃいます。
当院ではプロの手で押圧できますが、普段自分でほぐすにはマッサージボールがおすすめです。
手軽で、しかも効果的ですからね。
やり方は、かんたん。
1.イスに座って、ボールを膝裏(もも裏)に入れます。

2.そのまま脚をおろし、ボールで押圧します。(“イタ気持ちいい”と感じる場所に当てればOKです)

3.強度を上げたければ、軽く上から押さえます。

ちょっとずつボールの位置をずらしながら、気になる付近を押圧します。
トータルで2~3分もやれば十分でしょう。
やり過ぎると揉み返しになりますので、注意してください。
※なお、「膝裏の痛み」といっても筋肉からきているとは限りません。関節に起因するものもあるし、場合によっては水がたまっていることもあります。まずは整形外科できちんと診断してもらいましょう。
今回は、「膝裏の痛み」でも特によくある「大腿二頭筋」について書きました。
テニスボールでももちろんほぐせますが、やはりマッサージボールが強度的に一番いいです。
私が使っている物を、下にリンクしておきますので、参考になさってください。
KOOLSEN マッサージボール トリガーポイント 筋膜 リリース ボール (Amazonサイトにとびます)
