もりたカイロプラクティックでは、リングダンベル(ウォーキングダンベル)を使った運動をよくご指導しています。

たとえば、次のような運動です。動画をご覧ください。
これらの運動を、なぜおすすめするのか?
こちらの記事(https://morita-chiropractic.net/2022/09/13/dummbellmawashi/)でも軽くふれたのですが、ここであらためてその効果について書いてみたいと思います。
そもそもこれらの運動は、ダンベルを持たずに行っても十分効果が期待できます。
しかし、ダンベルを持って行うと、より大きく回しやすくなりますし、何より楽しく動かすことができます。
強調したい効果はおもに4つ
とくに強調したい効果は4つあります。
- 肩こり改善
- 腰痛改善
- 姿勢改善
- 呼吸改善
ひとつずつ見ていきましょう。
1.肩こり改善
これはもう、言わずもがなですね。
肩こりを改善するには、何よりもまず肩関節をよく動かすことが肝心です。
「肩を回したりするんですけどねぇ」とみなさんおっしゃるのですが、あきらかに回し足りません。
上の「ダンベル回し」の動画では10~20回としていますが、ほんとうは30回でも50回でも回してもらいたいところです。
最近トレーニングジムに通い始めて肩こりが良くなったという女性が、こうおっしゃっていました。
「自分では動かしていたつもりでしたけど、まったく足りていなかったことがよくわかりました」
まずは、肩関節をしっかり動かすことを心がけましょう
2.腰痛改善
「え、腰にもいいの?」と思われるかもしれませんね。
実は、腕を動かすことは腰痛にも効きます。
「広背筋」という筋肉を聞いたことがあるでしょうか。
文字どおり背中の広い範囲を覆う筋肉で、腰から始まって上腕骨までつながっています。

このように背中のほぼ下半分を覆っています。
はたらきとしては、腕を体に近づける動き(肩関節の内転)などでよくはたらきます。
懸垂をすると、よく鍛えることができますよ。キツいですけどね。
いわゆる“逆三角形”の体型も、この広背筋がつくります。
このように広背筋は腰と腕をつないでいますから、腕を動かすほど腰周辺も動かすことになり、ひいては腰部の柔軟性を高め、血流を改善してくれます。
ポイントは、肘を伸ばして大きな円を描くこと。
そうすることで、筋膜も含め、腰部までしっかり動かすことができます。
腰が痛いというひとにも、腕をしっかり回してほしいのです。
3.姿勢改善
猫背姿勢のひとは、「巻き肩」といって、肩が前方にまるくなりがちです。
そして、「巻き肩」と「頭突っ込み姿勢」はセットです。
したがって、猫背を矯正するには、まず巻き肩を治す必要があります。
「ダンベル回し」や「ダンベルブランコ」を行うと、肩甲骨の動きがよくなります。
肩がうしろに引けて、胸が開き、巻き肩が改善されます。
そうすれば、頭もうしろに引きやすくなります。
つけ加えておくと、運動中、常にお腹を軽く引き締めておきましょう。
そうすることで、良い姿勢に必要なお腹の筋肉を育てることができますよ。
4.呼吸改善
これがもっとも気づきにくくて、もっとも重要な効果です。
3.で述べたように、運動を行うことで肩甲骨の動きがよくなります。
このことは肩関節の可動域が広がることであり、すなわち「胸郭」の柔軟性が増すことでもあります。
「胸郭」は肋骨が形成するカゴで、中にに心臓と肺が入っています。
呼吸においては、肺が自分で広がったりしぼんだりしているわけではありません。
肺を覆う「胸郭」が広がったり(拡張)、しぼんだり(収縮)することで肺も拡張・収縮して呼吸になります。
したがって、胸郭の柔軟性が増すと深い呼吸ができるようになる、ということです。

そして、もうひとつ大事なこと。
呼吸が深くなると、自律神経のバランスが整います。
つまり、緊張モードの交感神経とリラックスモードの副交感神経のバランスが良くなるのです。
多くの病気や不調は、自律神経の乱れが原因です。
自律神経のバランスが整うことは、さまざまな病気や不調の予防につながります。
胸郭の柔軟性が増す
↓
呼吸が深くなる
↓
自律神経のバランスが整う
↓
病気や不調を予防できる
こう考えると、「たかが腕の運動、されど腕の運動」となりますね。
以上、かんたんですが、リングダンベルを使った運動の効果を説明しました。
何はともあれ、気持ち良くて楽しい運動です。
これからの寒い季節には、ウォーミングアップとしても最適です。
ぜひ日常生活に取り入れて、健康に過ごしてください。
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