「反り腰」と「大腿直筋」には密接な関係があります。反り腰を改善するには、大腿直筋の柔軟性を回復することがたいせつです。
大腿直筋とは
「大腿直筋」は太ももの前面の筋肉で、骨盤と膝のお皿の下をつなぐ筋肉です。
はたらきは、
- 股関節の屈曲(もも上げ)
- 膝関節の伸展(膝を伸ばす)
です。
このように2つの関節をまたぐ筋肉を「二関節筋」と言ったりもします。
大腿直筋と反り腰の関係
大腿直筋が短縮すると骨盤を前に引き倒すことになるので「骨盤前傾」姿勢となります。
すると「反り腰」が生じます。
反り腰の人は、うつ伏せになると「骨盤(仙骨)の角度」がきついという特徴があります。
膝を曲げて足をお尻に近づけると、その角度がさらにきつくなります。
これは「大腿直筋」が短縮し硬くなっているためです。
したがって「反り腰」を改善するには、大腿直筋の柔軟性を回復する必要があります。
「大腿直筋」をストレッチしよう
大腿直筋のストレッチでおすすめのやり方は、次のとおり。
- 片膝を曲げて床にすわりうしろに両手をつく
- 軽くうしろに体を倒し
- 腹筋を使って骨盤を後方に回す
よく見る片膝を曲げて「後ろに完全に倒れる」やり方は腰を傷めかねないので、慣れていない人やからだの硬い人にはおすすめできません。
手をうしろについて「腹筋を使って骨盤を後ろに回す」ようにすると、よく伸びます。
大腿直筋をストレッチするだけでなく腹筋も鍛えられるので、おすすめの方法です。
そもそも反り腰の人は大腿直筋が硬いと同時に、腹筋がきちんと使えていないのです。
1枚目の画像のマーカー箇所に、こうあります。
大腿直筋によってその起始である下前腸骨棘が引っ張られると骨盤は前傾します。この動きに対抗できるのは腹筋だけです。(医道の日本社『身体運動の機能解剖』135頁より)
骨盤の前傾に対抗できるのは腹筋だけ、ですから先のストレッチを行なって腹筋もしっかり使えるようにしていきましょう。
まとめ
- 大腿直筋は骨盤と膝下を結ぶ筋肉
- 大腿直筋が短縮すると骨盤が前傾し「反り腰」になる
- 反り腰を改善するには大腿直筋をストレッチすること
- ストレッチしながら腹筋も鍛えよう
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