人間の頭の重さは、成人でおよそ4~5キロといわれます。
5キロのお米と同じと考えると、けっこう重いですね。
今回は、この重たい頭を「骨」で支えるのか、あるいは「筋肉」で支えるのかで、からだの負担が大きく違いますよ、というお話です。
ダンベルで実験
さっそく実験してみましょう。
ここに4キロのダンベルがあります。
![4キロのダンベル](https://morita-chiropractic.net/wp-content/uploads/2020/10/20-10-12-16-01-39-159_deco-1024x1024.jpg)
1.前腕の真上で持つ
このダンベルを、まずは前腕の真上の位置で持ってみます。
![前腕の上で持つ](https://morita-chiropractic.net/wp-content/uploads/2020/10/20-10-09-14-29-33-472_deco-768x1024.jpg)
はい、このとおり、ラクに持つことができます。
2.ダンベルを傾けてみる
次に、ダンベルを前に傾けてみます。
![ダンベルを傾けて持つ](https://morita-chiropractic.net/wp-content/uploads/2020/10/20-10-09-14-30-36-240_deco-768x1024.jpg)
持つのが困難なほど、一気にキツくなりました。
前腕の後ろ側の筋肉である伸筋群が、悲鳴を上げます。
1では、前腕の「骨」がダンベルを下から支えるので、「筋肉」はがんばらなくて済みます。
しかし、2では、伸筋群という「筋肉」ががんばらないと、ダンベルを支えることができません。
頭で実験
今度は自分の頭をダンベルと思って、同じことをやってみましょう。
3.背骨の真上に頭を置く
背すじを伸ばして座り、背骨の真上に頭がくるように姿勢をとります。
![頭が背骨の真上にある](https://morita-chiropractic.net/wp-content/uploads/2020/10/20-10-09-14-27-45-154_deco-768x1024.jpg)
このとき、首の筋肉は緊張することなく、ゆるんでいます。
4.頭を前に出す
次に、ねこ背になって、頭が前に出る姿勢をとってみます。
![頭が前に出る姿勢](https://morita-chiropractic.net/wp-content/uploads/2020/10/20-10-09-14-25-30-505_deco-768x1024.jpg)
フニャッとした姿勢で自分ではラクなつもりですが、実は首の筋肉は固く緊張します。
筋肉に触れてみよう
3では、頭が背骨の真上にあるので、「骨」で支えることができます。
ところが、4では、「骨」で支えることができず、首や背中の「筋肉」が総動員で頭を支えなくてはいけません。
ためしに、3と4それぞれの姿勢で、首の後ろの筋肉に触れてみてください。
3でゆるみ、4で固くなるのがわかるでしょう。
![首の筋肉に触れてみる](https://morita-chiropractic.net/wp-content/uploads/2020/10/14cc558a1d571ab4df1f488a651e888a.jpg)
4の姿勢が習慣になるとどういうことになるか、もうおわかりですね。
首から背中にかけての「筋肉」は、つねに緊張を強いられ、ガチガチになってしまいます。
また、「背骨」も柔軟性を失い固くなるので、ねこ背が固定化してきます。
まとめ
今回は、4~5キロの頭を「骨」で支えるか、「筋肉」で支えるかで、からだの負担が大きく違いますよ、というお話でした。
この記事を読んでいる今、あなたの姿勢はどうですか?
パソコンやスマホを見ると、どうしても頭が前に突っ込みがちです。
いま一度、頭を「背骨」の真上にトンと置くイメージで、姿勢を正しましょう。
では、今回はこのへんで。
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