人間の頭の重さは、成人でおよそ4~5キロといわれます。
5キロのお米と同じと考えると、けっこう重いですね。
今回は、この重たい頭を「骨」で支えるのか、あるいは「筋肉」で支えるのかで、からだの負担が大きく違いますよ、というお話です。
目次
ダンベルで実験
さっそく実験してみましょう。
ここに4キロのダンベルがあります。

1.前腕の真上で持つ
このダンベルを、まずは前腕の真上の位置で持ってみます。

はい、このとおり、ラクに持つことができます。
2.ダンベルを傾けてみる
次に、ダンベルを前に傾けてみます。

持つのが困難なほど、一気にキツくなりました。
前腕の後ろ側の筋肉である伸筋群が、悲鳴を上げます。
1では、前腕の「骨」がダンベルを下から支えるので、「筋肉」はがんばらなくて済みます。
しかし、2では、伸筋群という「筋肉」ががんばらないと、ダンベルを支えることができません。
頭で実験
今度は自分の頭をダンベルと思って、同じことをやってみましょう。
3.背骨の真上に頭を置く
背すじを伸ばして座り、背骨の真上に頭がくるように姿勢をとります。

このとき、首の筋肉は緊張することなく、ゆるんでいます。
4.頭を前に出す
次に、ねこ背になって、頭が前に出る姿勢をとってみます。

フニャッとした姿勢で自分ではラクなつもりですが、実は首の筋肉は固く緊張します。
筋肉に触れてみよう
3では、頭が背骨の真上にあるので、「骨」で支えることができます。
ところが、4では、「骨」で支えることができず、首や背中の「筋肉」が総動員で頭を支えなくてはいけません。
ためしに、3と4それぞれの姿勢で、首の後ろの筋肉に触れてみてください。
3でゆるみ、4で固くなるのがわかるでしょう。

4の姿勢が習慣になるとどういうことになるか、もうおわかりですね。
首から背中にかけての「筋肉」は、つねに緊張を強いられ、ガチガチになってしまいます。
また、「背骨」も柔軟性を失い固くなるので、ねこ背が固定化してきます。
まとめ
今回は、4~5キロの頭を「骨」で支えるか、「筋肉」で支えるかで、からだの負担が大きく違いますよ、というお話でした。
この記事を読んでいる今、あなたの姿勢はどうですか?
パソコンやスマホを見ると、どうしても頭が前に突っ込みがちです。
いま一度、頭を「背骨」の真上にトンと置くイメージで、姿勢を正しましょう。
では、今回はこのへんで。
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