もりたカイロプラクティックでは、初回の検査時に、室内を軽く歩いてもらいます。
歩きはすべての動きの基本であり、その人の身体の癖が歩きにあらわれます。
それをチェックしたいわけです。
10人中9人に共通すること
歩きを見ると、10人中9人の方に共通することがあります。
それは、腕をほとんど振っていないこと。
とくに多いのは、「左腕がわずかに振れていて、右腕は完全に止まっている」といったタイプです。
「右腕がまったく動いていませんね」と指摘すると、はじめて「え、そうですか」と驚かれます。
腕を振れば歩幅が“広がる”
脱力ウォークでは、足(脚)はできるだけリラックスして、力みなく歩きます。
それにより、足首や足裏、膝関節や股関節などの故障を防ぎたいのです。
足(脚)を脱力する代わりに、腕はしっかり振ることを推奨します。
ただし、ガシガシと力んで振るのではなく、やはり脱力して、ゆったり伸びやかに振ります。
やってみるとわかりますが、大きく伸びやかに腕を振って歩くと、歩幅は自然に広がります。
ここが、重要なところです。
歩幅を広げようとして地面を蹴るのではなく、腕を振ることで歩幅が自然に広がるのです。
「広げる」と「広がる」、一文字違いですが大きな違いです。
鏡を見ながら振ってみよう
腕を振るときに意識したいのは、「後ろに大きく振る」ことです。
「大きく腕を振って」と言うと、みなさん、前に大きく振ろうとします。
すると、小学生っぽくなります。
「後ろに大きく振ってみましょう」と言うと、たしかに後ろに振るのですが、今度は振りがすごく小さいです。
本人は、大きく振っているつもりです。
「後ろ45°まで振ってみて。はい、ここまで」と私が腕を持って引くと、「ええ、こんなに」とびっくりされます。
自分の意識よりもかなり大きく振らないと、後ろ45°には届きません。
ためしに、鏡の前で横向きに立って、腕を交互に振ってみてください。
「目指すは後ろ45°」です↓(※肩に痛みがある人は無理しないでくださいね)
どうですか?
思ったより、かなり大きく振る必要があるでしょう?
後ろ45°で歩いてみる
1.どこまで振ればいいかがおおよそつかめたら、鏡を見ながら腕を振る練習をしてみましょう。
肩甲骨が背中でグイグイ動くくらい、大袈裟に振ってください。
2.それができたら、今度はその振り方で歩いてみてください。
無理に蹴らなくても、歩幅が自然に広がる感覚がわかると思います。
もちろん、外を歩くときに、ここまで腕を振る必要はありません。
ただ、腕を振れば歩幅が自然に広がること、その結果、力まない歩きができることを、つかんでいただきたいのです。
そして、外を歩くときにも、後ろに大きく振ることを意識していただきたい。
少々大袈裟に振っても、ヘンどころか、かえって綺麗な歩きになっていますよ。
まとめ
- 10人中9人は腕を振らずに歩いている
- 腕は後ろに大きく振る
- 腕を振ると歩幅は自然に広がる
- 後ろ45°まで振る練習をしてみよう
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