伸びやかに腕を振って歩くコツは、「胸鎖関節」を意識することです。ほとんどの人は腕が肩先から動くと思っていますが、実際には胸鎖関節から動いています。胸鎖関節からの長い腕をイメージして歩くだけで、腕の振りが伸びやかになり、その結果脱力した歩きに変わります。
前回は、「腕は後ろに大きく、45°まで振ってみよう」というお話でした。
そのなかで、力まずに、ゆったり伸びやかに振りましょうと書きました。
そこで今回は、腕をゆったり伸びやかに振るコツをご紹介します。
腕はどこから動く?
私はよく、
「腕ってどこから動いていると思いますか?」
と質問します。
すると、100%の人が「ここ」と肩先を指差します。
もちろん、間違いではありません。
英語の「Arm」も肩先から手までを指しますし。
しかし、解剖学的にみると、腕の始まりは肩先ではありません。
解剖学的には、腕は「胸鎖関節」から始まっています。
文字どおり、「胸骨」と「鎖骨」がつながる関節です。
ごいっしょに自分の胸鎖関節を、さがしてみましょう。
- 左手で右の鎖骨に触れます
- のど元のほうまで鎖骨をたどり
- 胸骨とつながる辺りのボコッとした箇所
- ここが鎖骨の端っこ「胸鎖関節」の位置です
胸鎖関節の動きを感じよう
つぎに、腕が「胸鎖関節」から動いていることを感じてみましょう。
左手で右の胸鎖関節に触れたまま、右腕を上げてみてください。
今度は、前後に大きく動かしてみてください。
「胸鎖関節」がグリグリと動くのがわかったと思います。
このように、腕は肩先からでなく、「胸鎖関節」から動いています。
ですから、「鎖骨も含めて腕」といえます。
胸鎖関節からの長い腕をイメージする
それができたら、「胸鎖関節」から長~い腕が伸びているイメージで、両腕を大きく振ってみましょう。
すると、腕の振りが肩先から振っていたときよりも、ずっと伸びやかになりますね。
最後に、その腕の振りで歩いてみてください。
腕の振りがゆったりした伸びやかなものになり、前回お伝えした「歩幅が自然に広がる」感覚がより容易に得られると思います。
そのとき、もちろん足は?
脱力できています!
まとめ
いかがでしょうか。
「胸鎖関節」からの長い腕を意識するだけで、腕の振りが変わり、歩きが変わります。
おもしろいですね!
- 解剖学的には腕は「胸鎖関節」から始まる
- 「胸鎖関節」の動きを感じよう
- 「胸鎖関節」からの長い腕をイメージして歩こう
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