脱力ウォークとは、膝から下の力をできるだけ抜いて歩く歩き方です。私の登山体験がもとになっています。この歩き方をアドバイスするようになってから、「足がつらなくなった」「膝の痛みが出なくなった」などの声をよくいただくようになりました。
ここで、あらためて「脱力ウォークとは何か?」を確認しておきましょう。
「脱力ウォーク」は、膝から下の力をできるだけ抜いて歩く歩き方です。
膝から下、ふくらはぎや足首を力ませないで歩く、ということです。
それにより、
- 足裏、足首、ふくらはぎ、膝関節、股関節などに痛みが出ることを防ぐ
- より効率的できれいな歩き方になる
ことを目指します。
目次
「脱力ウォーク」のやり方
やり方は、いたってシンプル。
- 後ろの踵が上がると同時にふくらはぎの力を抜く
- 膝からスッと前に抜き
- やわらかく着地する
絵にすると、こうなります。
これを見てもわかるように、
地面を蹴ることはしません。
歩幅を広げようともしません。
あくまでも、膝から下は力みなく、です。
歩幅を“広げる”歩き方ではなく、
歩幅が“広がる”歩き方を目指しています。
「脱力ウォーク」の起源は登山にあり
私は、学生時代に登山をやっていました。(いまも低山ハイクが趣味です)
そのときに、いつの間にか「脱力ウォーク」で歩くようになりました。
登山では、重い荷物を背負って歩きます。
そのなかで、いかに疲れないように効率的に歩くかが大事です。
つま先で地面を蹴るように歩いたのでは、すぐに疲れてしまいます。(そもそも登山靴はつま先で蹴ることができない作りですよね)
つま先を使うことなく、足を上げた瞬間にふくらはぎをフッと脱力して、靴の重さを利用しながら前にトンと置く。
この歩き方だと疲れないということを、体験的に知りました。
痛みがある人たちに喜ばれた
私は、長い間、患者さんに、きれいに歩くことはお教えしても、脱力して歩くことは伝えていませんでした。
あるとき、ふと思い立ち、膝に痛みを抱える患者さんにこの歩き方をアドバイスしてみました。
すると後日、「あの歩き方に変えてから、痛みが出にくくなってきました」と喜ばれたのです。
以来、「足がよくつる」「足裏に痛みが走る」「股関節が痛くなる」など、おもに下半身に痛みを抱える方に脱力ウォークを指導するようになり、「足がつらなくなった」、「痛みが出にくくなった」というお声をよくいただくようになったのです。
多くの人が、運動しないといけない、鍛えないといけない、がんばって歩かないといけないと、なかば強迫観念にかられるかのように歩いています。
そして、ガシガシと地面を蹴るように歩いて、かえって故障しているのです。
これでは、本末転倒です。
歩きについての考え方を根本的に変えたい、そんな思いでこのシリーズを書いています。
「脱力ウォーク」のやり方、動画はこちらです↓
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