脱力ウォークのすすめ(37)難しく考えないで

脱力ウォークのすすめ(37)難しく考えないで

「脱力ウォークが難しくてよくわからない」というお声をときどきいただきます。マニアックで細かなことをいろいろ言うので、無理もないと思います。そこで、難しく考えずにここだけ意識して欲しいという点をお伝えします。それは「つま先で蹴らない」ことです。

という声を何度かいただきました。

そこで私なりに反省しながら、“何がわかりにくいのか?”を考えてみました。

何が難しく感じるか

  1. 力の抜き方がわからない
  2. 力を抜くタイミングが難しい
  3. 膝の出し方や体重のかけ方、腕の振り方などいろいろ考えるとわけがわからなくなる
  4. そもそもなぜ脱力すべきなのかわからない etc.

ほかにもあるかもしれませんが、当院で直接アドバイスするときのみなさんの反応をみると、3.の理由がいちばん多いように思われます。

そこで今回は、難しく考えずに、とりあえずここだけ意識してみましょうという点をお伝えします。

それは、「つま先で蹴らない」ことです。

そもそも、『蹴らない歩き 脱力ウォーク』と言っているくらいで、「蹴らない」ことが核になります。

この点について、おさらいがてらご説明します。

「つま先で蹴る」がすすめられる目的と危険性

ウォーキングの本などを見ると、「正しい歩き方」として「つま先でしっかり蹴って、歩幅を広く」と説明してあります。

たとえば、下図は厚労省のサイト内の「歩く時のポイント」(PDF)というプリントに掲載してある図です。

歩く時のポイント

赤矢印で示した箇所にこうあります。

⑧しっかり大地をキック/かかとから着地し、体重を親指の付け根へ移動させ、つま先で大地をしっかりキック!これが大事です。

当ブログで「脱力ウォーク」について読んでくださっている方は、これが私のすすめる歩き方とは真逆であることが、すぐおわかりになるでしょう。

私は、

つま先で蹴らない(キックしない)、これが大事です

と言い続けているわけですから。

ついでに言うと私は、「かかとから着地」も忘れましょう、と言ってきました。

詳しくは、こちらの記事をご覧ください。

「つま先で蹴る」ことが推奨される目的は、運動強度を上げるためと思われます。

運動強度を上げて“脚力強化”を目指すなら「つま先で蹴る」のも間違いではありませんが、そのぶん故障のリスクも大きいですよと、私は言いたいです。

「脱力ウォーク」は故障しない歩きを目指しています。

健康のためにとウォーキングを始めたのに、膝や足首などを傷めるひとを何度も見てきました。

その方々に歩き方を指導するなかで、たどり着いた答えが「脱力ウォーク」であり、その核となるのが「つま先で蹴らない」ことなのです。

つま先で蹴らない

発想の転換が必要です。

とりあえず、「つま先で蹴らない」ことだけ意識してみてください。

できるだけやわらかく、足首の力を抜いて・・・

そのうち、なんとなく「あ、こんな感じかな」と腑に落ちることが出てくると思います。

焦らずに、ときどきでいいので、思い出して取り組んでみてください。

まとめ

  • とりあえず「つま先で蹴らない」ことだけ意識しよう
  • 「つま先で蹴る」のは脚力強化にはなるが故障のリスクも大きい
  • 脱力ウォークは故障しない歩きを目指す
  • 焦らずボチボチ取り組んで
もりた院長
もりた院長

脱力ウォークを実践してくださっている方で、わかりにくい点があれば、ぜひコメントで教えてください!

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