先日、ラジオ体操指導員の認定証とバッジが届き、晴れて指導員の仲間入りを果たしました。そこで、わたしが思うラジオ体操のすごさについて熱く語ってみようと思います。
ラジオ体操の7つのすごさ
ざっと挙げてみると・・・
- 歴史がある
- 日本国民みんなが知っている
- 全身をバランスよく動かすことができる
- いろんな身体機能が一度に育まれる
- 無理がない
- いつでもどこでも短時間ででき、続けやすい
- 毎日放送している
といったところでしょうか。
なめたらあかん、ラジオ体操
さっそくひとつずつプチ解説。
1.歴史がある
ラジオ体操は昨年(2018年)なんと90周年を迎えました。
昭和3年(1928年)、当時の逓信省簡易保険局(現在のかんぽ生命)によって国民の健康促進のために作られています。アメリカのメトロポリタン生命保険の「ラジオ放送による体操」を参考にしたそうですよ。(『ラジオ体操みんなの体操テキストブック』(NPO法人全国ラジオ体操連盟)より)
90歳の人が生まれたときからあるなんて、すごいですね。
2.日本国民みんなが知っている
できた当時から普及活動は行われたようですが、テレビのない時代のこと、大変だったでしょう。
わたしはもちろん小学校のときから慣れ親しんできました。
ところが先日、小学校の先生にお聞きしたところ、「運動会の前ぐらいしかやらなくなっています」とのことでした。夏休みの体操会も縮小傾向にあると聞きます。ぜひ学校でも、ラジオ体操の指導に力を入れてもらいたいところです。
いずれにせよ、国民みんなが知っていて、思い出しながらでもやればできるというのはすごいことです。そんなエクササイズは世界中見渡しても無いのではないでしょうか。
3.全身をバランスよく動かすことができる
ここからは具体的な効果のお話です。
まず何より全身をバランスよく動かせるのがラジオ体操の素晴らしいところ。腕を上げたり回したり、うーんと背伸びしたり、前屈・後屈・側屈・ひねり、どれもこれも普段意識しなければまず行わない動きです。
「日頃動かさないところをしっかり動かす」
いつまでも動ける体を保つために、これ以上に大切なことはありません。ただ単に、筋骨格系だけのことでなく、脳神経系にも関わることです。
体は、動かそうとしなければ動かなくなります。「あ、動かんでええらしいよ」と勝手に判断するんですね。動かしておけば、「お、動かんといけんらしいぞ」と動かしてくれるのです。
昨日できた動きは、今日もできます。しかし、10年前の動きが、今日できるとは限りません。日々動かすこと、これが大切です。
4.いろんな身体機能が一度に育まれる
ラジオ体操はご存知の通り軽快な音楽に合わせて行われます。これでまず「リズム感」が養われます。
さらには、「柔軟性」「連動性」「筋力」「瞬発力」「バランス力」などが盛り込まれています。
これだけの要素を、たった3分で養えるんですから、もうすごいとしか言いようがありません。
5.無理がない
ラジオ体操(テレビ体操)の放送でわたしが感心したことは、講師の先生が「筋肉を無理につけようとはせず・・・」と解説していることです。
ここは見落としやすいですが、重要なポイントです。
多くの人が「運動しなきゃ」と考えて、いわゆる「鍛える系」に向かいます。筋トレですね。しかし、「鍛える系」はやった気にはなりやすいものの、注意しないとかえって筋肉を硬くし、ケガにつながりかねません。
ある程度の年齢になってきたら「動かす系」を重視すべきです。
あまり負荷をかけずに動かすということです。動かせば筋肉はほぐれて、柔軟になります。そして、柔軟になれば筋力も回復するのです。
「筋肉をつける」ことよりも、「動ける体」を育むことを心がけていただきたい。その意味でもラジオ体操の基本コンセプトは素晴らしいと思います。
6.いつでもどこでも短時間ででき、続けやすい
「鍛える系」は負荷をかけますので、キツく感じてしまって続けにくいのも欠点です。その点、ラジオ体操はそこまでキツくはなく、時間も短いので続けやすいという利点があります。
「ラジオ体操第一・第二」がそれぞれ3分弱、「みんなの体操」が4分半で、全部行っても11分程度でできます。
一番大切なことは、コツコツと続けることでしょう。わたしはよくこう言います。
「ラジオ体操を10年間やっていますという人と、10年ぶりにやってみますという人では、まったく違いますよね」
久しぶりにラジオ体操をやってみたら、思ったよりキツかったという経験をした人も多いのではないでしょうか。まさに、なめたらアカン、です。
7.毎日放送している
これも嬉しいことですね。テレビ、ラジオ、それぞれ毎日放送されています。
おすすめなのは朝6時25分からのテレビ放送です。「みんなの体操」と「ラジオ体操」の第一か第二のどちらかを行うのが基本です。
それ以外にも、簡単にできるストレッチやプチ筋トレ体操もとてもためになります。飽きないようによく工夫されているのがすごい。
あと、テレビの良いところは、模範のお姉さんたちが見られること。その動きをよく観察して行えば、なんとなく動かすよりも効果倍増です。
もっとも、あんなふうにはまず動けませんね。
たとえば第一体操の10番目「体を回す運動」。これの難易度は半端ないです。わたし自身は、この体操を極めることをひとつの目標にしています。
ラジオ体操なんて…と思ってる人は、「体を回す運動」がお姉さんたちと同じようにできるかどうかチャレンジしてみましょう。
まとめ
あれこれと長くなってしまいましたが、一言でいうと、
ラジオ体操はすごいです。
ただ、その素晴らしさを実感するためには、ひとつひとつの動きのポイントをきちんと学んで、意識して行うことです。そのためにも、お近くで講習会があれば、ぜひ参加されることをおすすめします。
さっそく今日から始めましょう!
全国ラジオ体操連盟ホームページ→ https://www.radio-exercises.org/
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