履く話

前回は(靴を)「脱ぐ話」だったので、今回は(靴を)「履く話」です。

「合う靴がなくて、ずっと困ってるんです」

こう言うひとは、とても多いですね。(特に女性)

先日来院された女性(50代)もそうでした。

靴のサイズは「25センチ」ということですが、計測器(上写真)で測った足長は「24センチ」。

「私の足は“幅広”だから、大きめじゃないと合わないんです」

そこで2回目の来院には、いつも履いている「紐靴」で来ていただくようにお願いしました。

「履き方の基本」をお伝えし、体験してもらうためです。

「履き方の基本」とは、つぎの2点。

  1. 踵を合わせる
  2. つま先側から紐をきちんと締める

さて、2回目の来院時。

「1.踵を合わせる」段階で、つま先に指でボコッと押さえられるだけのあきらかに広過ぎる“余裕”がありました。

これにはご本人も、「え、こんなに余ってる!」とびっくり。

予想以上に靴が“大き過ぎる”ことに、まず驚かれたのです。

次に、「2.つま先側から紐をきちんと締める」のとおり、紐を締めて差し上げると、

「あれ、けっこう締めているはずなのに、足指がちゃんと動く!」と、また驚かれました。

勘のいい方です。

多くの人は、なんとなくのイメージから、紐をきつく締めると足指が動かないような気がしていますが、これは逆です。

踵を合わせ、それ以上足が前方に突っ込まないようにつま先側からきちんと締めてあげると、つま先の余裕が確保されるので、足指は動きやすいのです。

両足履いて立った瞬間、「えー、ぜんぜん違う靴になったー」とまたまた驚かれました(笑)

このように、多くの人は「合う靴がない」と思い込み、結果的にまったく合わない靴を履いておられます

ここでたいせつなことは、2つ。

  1. 自分の足の正しいサイズを知る(測ってもらう)
  2. 正しい履き方(履き方の基本)を知る

そんなに難しいことではないでしょう。

たったこれだけで、足の感覚が変わり、歩きが変わり、からだが変わります。

靴はバカにできません。

合う靴がないとお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

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