
「脱力ウォーク」は蹴らない歩きですが、ダラダラ歩きとは違います。ポイントは「母趾球にのる」こと。母趾球で蹴るのではなく、“のる”だけ。母趾球にのって歩くと、蹴らなくても推進力が生まれるので、力みなくきれいに歩くことができます。
ダラダラ歩きではない
「脱力ウォーク」では、できるだけ力を抜いて歩くことを提唱しています。
ただし、お腹周りだけは姿勢を整えるために軽く引き締めておきます。
(参考→「脱力ウォークのすすめ(10)力を入れるべきところ」)
力を抜いて歩くといっても、こんなかんじのダラダラ歩きとは違います。

このようなダラダラ歩きでは、重心は外側、つまり足の小趾側に逃げっぱなしです。
この歩き方が絵になるのは、雪駄履きの寅さんだけ。
ウォーキングの歩き方としては、よろしくありませんね。
この写真ほどダラけていなくても、重心が小趾側に逃げているひとは多いです。
靴底の外側が大きく減るのは、そのあらわれです。
母趾球にのる
きれいに、効率良く歩くには、「母趾球にのる」意識で歩くことです。
足の親趾のつけねが「母趾球」です。

ウォーキングの本などにはよく「母趾球でける」と書いてありますが、そうではありません。
あくまでも「母趾球にのる」、それも重心が前の足にかかっていくときに少し意識する程度で十分です。
いわゆる「正常な歩行」では、重心は、
「踵→小趾のつけね(小趾球)→親趾のつけね(母趾球)→第1~3趾」
と抜けていきます。(あおり歩行)

とはいえ、このような重心移動をいちいち意識して歩くのは現実的ではありません。
ですから私は、「母趾球にのる」くらいの意識でいいと考えています。
母趾球にのると推進力が生まれる
具体的には、前の足に重心がのっていくときに、ちょっとだけ母趾球を意識します。

あとは、それを続けるだけ。
感覚をつかむために、部屋の中でいいので、母趾球にのる意識をもって、ゆっくり歩いてみてください。
はじめは、意外に難しく感じるのではないでしょうか。
油断すると、すぐに小趾側に逃げてしまいます。
そのうち母趾球にのる感覚に慣れてきます。
すると、姿勢が良くなっていませんか?
そして、前に進む推進力を感じると思います。
蹴らなくても、波乗りするかのようにスッスッと進みます。
歩幅も自然に広がります。
まとめ
母趾球にのって歩くと・・・
- 姿勢が良くなる
- 推進力が出る
- 歩幅が自然に広がる
結果的に、蹴らなくてもスイスイ歩ける「脱力ウォーク」になります。
ぜひ、外を歩いてためしてください。
おもしろいくらいラクに歩けるので、歩くだけで楽しくなりますよ!
次回は、「母趾球にのる」ためのちょっとしたコツをご紹介します。
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