幼児教育の現場では、よく「はだし教育」が取り入れられます。脳神経系への刺激、脚力強化、免疫力アップなど、さまざまな効果があるといわれます。そんなに良いなら大人もやってみたらどうでしょう、というのがきょうのお話です。
ところで、最近裸足で外を歩き回ったことがありますか?(海水浴は除く)
当院で聞いてみても、まず全員が「そういえば、ない」と答えます。「外ですよねえ?」と聞き返した方もありました(笑)。5~6年前に「裸足ランニング」が流行って、いまも愛好者は多いと思われますが、「ある」と答えるのはそういう人たちくらいでしょう。
でも、先述のとおり子どもたちには推奨されています。大人だからやらない、という理由はありません。
はだしで歩くとどんな効果がある?
「はだしウォーキング」ではどんな効果が期待できるのでしょうか?わたしの考えを3つ挙げます。
1.足の感覚が甦る
足裏は砂粒ひとつを感じ取れるほど繊細な感覚を持っています。それだけたくさんの神経センサーが集まっています。足裏をしっかりと刺激することで、脳を含む全身の神経系統を刺激することができます。
それをよく表しているのが、足ツボ刺激で用いられる「足裏の反射区マップ」。親指の腹が大脳に効くとか、土踏まずの踵寄りが膀胱に効くなど、足裏が全身のあらゆる臓器につながっているとされます。
裸足で広場を歩いてみると、けっこう痛いです。でもこれがいいんですね。10分も歩くと身体がポカポカしてきます。砂場や草地など、いろんな路面を歩いてみると、さまざまな感覚が味わえて面白いです。
もちろんケガをしないように危険物には注意してくださいね。
ケガといえば、幼稚園で「はだし教育」を実践し始めたら子どもたちのケガが減ったという興味深い研究がありました。身体バランスが良くなったことに加えて、危険なものを察知する注意力が上がったのでは、ということです。これも足の感覚が甦った効果でしょう。
2.氣のバランスがとれる
現代人は、パソコンやスマホを長時間見続けています。昨夜も電車に学生さんたちがドヤドヤと乗り込んできたと思ったら、ほぼ全員がスマホを取り出し、操作しながらおしゃべりもするという高度な技を披露していました(笑)
これほどスマホ・パソコンを見続けていれば、上(頭のほう)ばかりを酷使した状態になり、“氣”の巡りは悪くなります。当然、目も疲れるし、首こり肩こりに悩んでもまったく不思議はありません。
そこで、今回おすすめするのが「はだしウォーキング」!(アヤしい通販風)
1.でも書いたとおり、足裏に痛いほどの刺激が入ることで、イヤでも足を意識します。わたしは(あくまでもわたしの仮説です)、足を刺激することで上(頭のほう)にばかり滞っていた氣が下(足のほう)に降りてバランスが取れる、と考えています。
実際わたしの施術では、患者さんの足裏や足指を押圧したり、つまんだり、ひねったりと、意識的に足にたくさんの刺激を入れています。
それでなくても現代人は運動不足になりがちです。足を動かし、足に刺激を入れることが、よりいっそう大事だと思うのです。
3.童心に帰れる
もしかすると、大人の「はだしウォーキング」ではこれが一番大きな効果かもしれません。
子どもは裸足で走り回るのが好きですよね。本来、人間にとってそれはごく自然なことなのでしょう。身心共に解放され、大地との一体感は増し、エネルギーを感じとります。農作業で土に触れる人は元気だといいますが、足で触れても同じように大地の力を得るのではないでしょうか。
実は、このはだしウォーキング、「裸足で歩き回るのはちょっと抵抗が…」と思っている人ほど効果大です。
理由は、その羞恥心を克服すると思いもしない解放感を味わえるから(笑)
やってみると、思わぬ気持ち良さに、きっとやみつきになりますよ!
おすすめは早朝の時間帯
おすすめは夏の早朝の涼しい時間帯です。地面もまだ冷んやりと心地良いですし、人目も少なくてすみます。(やっぱり恥ずかしいのか?)
子どもたちの「夏休みラジオ体操」に参加して、裸足で歩き回るのがいいですね。体操もできるし一石二鳥です。
さっそく、近所の公園にでかけて、裸足になって歩いてみましょう。
書を捨てよ、広場へ出よう。広場へ出たら、靴を脱ぎ、裸足で歩こう。
Let’s 「はだしウォーキング」!
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