腰痛とお尻の筋肉は切れない関係

お尻の筋肉(殿筋)をほぐしていると、

「そんなとこ、初めて押されました」

とか、

「え、お尻もこってるんですね」

などと、驚かれることがよくある。

私は「殿筋」を重視しているので、ほかの整体師さんはあまり触れないのかな?と、逆に不思議な思いがする。

「殿筋」が重要なのは、たとえば次のような理由だ。

第一に、腰痛と切っても切れない関係がある。

当たり前だが、身体は「はい、ここまでが腰ですよ」「ここからがお尻ですよ」と、積み木のように分けられるものではない。

筋肉や筋膜、神経、血管、皮膚、脂肪組織など、さまざまな組織でつながっている。

解剖図を見ると、「胸腰筋膜」という天然のサポーターは、負荷が大きくかかりやすい腰部から骨盤部にかけてをバシッと守っているし、神経を見ると、腰からお尻にかけていくつもの神経が張り巡らされているのがわかる。

また、殿筋が硬いと、たとえばあぐらをかいて座ったときなどに、骨盤が後傾して腰が丸まりやすい。

そういう人は、ふだんから腰椎の前弯(軽い反り)が失われており、腰痛を引き起こしやすい。

第二に、血流とも関係が深い。

これは私の私見だが、殿筋の硬い人は冷え症になりやすい。

殿筋や大腿部の筋肉は大きい筋肉で、それだけ血液も豊富に存在する。

そのような大きな筋肉が硬くなると、血流も悪くなり、結果として冷えやむくみに悩まされる。

殿筋をほぐしているだけで、「足がポカポカしてきました」と言う人もおられる。

第三に、殿筋がほぐれると立ったり歩いたりするのがラクになる。

殿筋の主な役割は、腰の伸びた姿勢を保つことと、歩くときに身体を支えることだ。

殿筋が硬くなると、筋力が弱くなり、これらの役割を十分に果たせなくなる。

施術後に立ってもらうと、「あ、ラクに立てる!」とおっしゃるのは、身体を支える筋力が回復したからだ。

このように、お尻の筋肉「殿筋」はとても重要なので、施術においても入念にアプローチすることになる。

殿部のほぐし1
殿部のほぐし2

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