さて、シリーズで書いております「脱力ウォーク」。少しは意識の片隅にでも置いていただけているでしょうか?
今回は、わたし自身の脱力ウォークの起源について書いてみたいと思います。
大学時代のワンダーフォーゲル部に遡る
いまから遡ること約30年、わたしは大学のワンダーフォーゲル部に所属し、北は北海道知床から南は沖縄県西表島まで、日本中の山々を歩いておりました。
「脱力ウォーク」は、このときに実践していた歩き方です。
誰かに教えられたわけではなく、ただ「疲れない歩き方」として自分でやっていたに過ぎません。
「ベタ足ダラダラ」が基本
ご存知のように、登山靴は靴底がぶ厚くて固いため、蹴って歩くことが難しい靴です。したがって、「ベタ足歩き」が基本となります。足をまっすぐ上げて、まっすぐ下ろす。
この「ベタ足、ダラダラ」がバテないコツ。
ちなみに、蹴って歩くと足が疲労しやすいだけでなく、体が左右にぶれるので余計に体力を消耗します。山登りでは上級者ほど、歩くときに体がスッと立ってぶれません。
さらにわたしは、足を上げたときに意識的にふくらはぎの力を抜いていました。
靴の重みを感じながら、脱力するのです。そのまま重みを利用して着地。この繰り返しで歩くと疲れにくいんですね。
これが「脱力ウォーク」のもとになっています。
登山する人に教えてみると
わたしは、登山をする人はみんなこのように歩いているものだと勝手に思い込んでいたのですが、どうも違うようです。
というのも、患者さんの中に登山が趣味の方がけっこうおられまして、その方たちに「山登り用脱力ウォーク」を教えてあげると、みなさん「こんな歩き方は知らなかった」とおっしゃるのです。
さらに、登山者以外にも、股関節や膝関節が悪い方にご指導すると、バタバタ歩いていた人がスッスときれいに歩くではありませんか。
本人も、「あ、ラク!」と。
このようなわけで、以前から「しっかり蹴る歩き」には疑問を持っていたわたしは、ふくらはぎの力を抜く「蹴らない歩き、脱力ウォーク」を積極的に取り入れてみようと思ったのです。
今後もどうぞお楽しみに!
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