これまで「脱力ウォーク」ではふくらはぎの力を抜くことを強調してきました。
しかし、力を抜いて欲しいのは、足ばかりではありません。そう、上半身の力も抜いてもらいたいのです。
特に、肩に力が入らないようにしたい。
よく腕を振るときに「肘を曲げて振る」方法がありますが、この振り方だと腕や肩に力が入りがちです。肩をいからせながらガシガシと歩く感じですね。
私は、むしろ腕を伸ばして体操のようにのびのびと振ることをおすすめしています。
その際、ひとつ意識してもらいたいポイントが「胸鎖関節」。
これは以前、『伸びやかに腕を振って歩くには「胸鎖関節」を意識する』にも書きました。大事なことなので、ここでもう一度復習しましょう。
胸鎖関節とは
「胸鎖関節」は、「胸骨」と「鎖骨」のつなぎ目です。
ネクタイのように胸の真ん中に位置するのが「胸骨」、首元から肩先にかけて横に走るのが「鎖骨」です。
鎖骨を胸の真ん中に向けてたどっていくとボコッとした端っこに触れます。
ここが「胸鎖関節」です。
端っこに触れたまま腕を大きく振ってみると、よく動くのがわかるでしょう。
つまり、腕はこの「胸鎖関節」から動いているわけです。
長~い腕を伸びやかに振る
ですから、腕が肩先から 始まると考えないで、「胸鎖関節」から始まっているととらえるほうが、解剖学的に正しいのです。
そこで、「胸鎖関節」から長~い腕が伸びているとイメージします。
そのうえで、「胸鎖関節」を起点にして伸びやかに振ります。
このように振ってみると、不思議なもので、上半身がうまく脱力できます。
腕の振りで「推進力」を生み出す
最後に、大事なことをひとつ。
脱力ウォークでは足で蹴らないぶん、身体をうまくつかって「推進力」を出すことがポイントになります。
その「推進力」を生み出すひとつが、今回説明した腕の振りです。
腕を振るとき、後ろを45度まで大きく振るのがコツです。
そこまで伸びやかに腕を振ると、足も伸びやかに出るようになります。
ぜひ体感してみてください。
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