だれにでもパワースポットと呼べる場所があると思います。行くだけで元気になれる場所が。
私の場合、三次市にある「奥田元宋・小由女美術館」は間違いなくそのひとつ。
つい二週間前に行ったばかりの「奥田小由女展-元宋作品とともに」を、きのう、また見て来ました。
前回は、小由女先生の「文化勲章受賞記念シンポジウム」があり、先生の講演をお聞きしました。85歳とは思えないシャキッとした姿勢と、上品ながらもパワフルな話し方に魅せられました。
図書館で借りたご夫妻の自伝↓を読み、芸術家として、人間として、ほんとうに素晴らしい方だったのだとあらためて感動。ぜひもう一度見に行こうと、決めたのでした。
あいにくの雨ではありましたが、それはそれで美術館を囲む森の新緑が映えます。
遊歩道を少し入った所に、元宋先生の歌碑がありました。
1981(昭和56)年、宮中歌会始で召人を務めたときの歌だそうです。
「彩れる 秋うつさむと 山峡に 木葉しぐれの 音をきき居り」
今回も、秋の彩り豊かな作品が展示されています。
満月の日にはコンサートが行われ、水面に月が映ります。
残念ながら元宋先生は、夫妻の夢だったこの美術館ができる3年前に90歳で亡くなられました。こうして何度も足を運べる自分が申し訳ないような、ありがたいような、そんな気持ちに。。。
隣接する「トレッタみよし」で、おいしいと評判の千円バイキング!
例によって食い過ぎて、お腹苦しい、、、
美術館をあとにし、一路東へ下って馬洗川へ。いい名前じゃね~、馬洗川。絵のような名前。
長土手あたりの風景が、元宋先生の代表作「待月」になったということで、おそらくこの辺かと。「待月」は今回も展示されています。山の端からまさに月が昇る瞬間を捉えた、大好きな作品です。
そのまま南下して、お二人の共通のふるさとである「吉舎(きさ)町」へ。
ここにも「美術館あーとあい・きさ」という施設があり、お二人の作品も展示されています。
元宋先生がまだ「厳三」という本名を使っていた頃の貴重な作品や、実家の勉強部屋に将来の夢として「日展審査員」と落書きしたその壁の一部(原本)までありました。
こちらは、中学生の元宋少年が一生懸命に描いた「清綱八幡社」。
周辺では田植えが。のどかな風景が広がります。
馬洗川の清流。ホタルもいるんだろうなぁ。
どこか懐かしい吉舎の町並み。
お二人が卒業した日彰館高校。
ちょっと遠かったけど、行って良かった。
その場に行くことで、いろいろと“感じる”ことができますからね。
「奥田小由女展」は6月14日まで。
私もたぶん、もう一回は行くと思います。
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