歩いてもらうと、「前のめり」で歩く人がおられます。いわゆる「前傾姿勢」です。
本人は自覚していません。
この歩き方も、ふくらはぎを硬くするもとです。
「ふくらはぎがラクな姿勢を探そう」にも書いたように、重心が前に寄ると、足で地面を踏んで体の安定を保とうとするため、ふくらはぎが硬くなります。

前のめりで歩くと、ふくらはぎは緊張する
「前のめり」で歩く人は、ふくらはぎが脱力できず、つねに緊張しっぱなしで歩いていることになります。
その結果、足裏や足首の痛み、こむら返り(足がつる)、膝の痛み、血行が悪くなる、といった問題が生じやすくなります。
これを正すために、「前傾」ではなく「真っ直ぐ」に立って歩く練習をしましょう。
練習その1・壁に背中をつけてから歩く
壁に踵、お尻、背中、頭をつけて立ちます。身長計に乗るときのイメージです。
こうすると、手っ取り早く「真っ直ぐ」な姿勢を作ることができます。
その姿勢のまま、前に歩きだします。背が高くなったように感じるでしょう。

練習その2・背屈してから歩く
壁がないときは、こちらの方法がおすすめです。
腰に手を当てて、上を見上げる程度に軽く体を反らせます。
元に戻すときに、完全に戻すのではなく、イメージとしては10度くらい手前の位置で止めます。
そのまま歩きだします。
自分ではそっくり返っている感じがするかもしれませんが、これで「真っ直ぐ」です。それほど、いつもは前屈みになっているということですね。

「前傾姿勢」は早く歩けそうに見えて、実はたいして早くありません。「真っ直ぐ」のほうが、早くラクに歩けることを、体感してみてください。
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