さて、ここのところすっかりマイブームの「はだしウォーキング」ですが、やればやるほどいろいろなことに気づいて面白くなってきました。
これまでも書いてきたように、裸足で歩くことでまず「足裏の感覚」が甦ります。わずか二十数センチの足裏からこんなにも豊かな情報が入っているのか、と感動します。
と同時に、自分の「歩き方」を根本的に見直すきっかけともなっています。

やってみればよく分かるのですが、足関節(足首)、膝関節、股関節といった「関節の感覚」がより鋭敏になってくるのです。これらはいずれも体重がかかる「荷重関節」です。体重がどのようにかかっているか、それを受けながら関節がどのように動いていくか、また地面の凹凸を足裏が感じとっていかに上手く重心を微調整しているかを、感じることができます。
そして、気づきました。
自分のある「歩き癖」に。
これまで散々ウォーキングの指導をしていながら、いまごろ気づいた自分の歩き癖。お恥ずかしい限りです(苦笑)。灯台下暗しとはこのことです。でも、これに気づけたのも「はだしウォーキング」のおかげです。
いまさら気づいた歩き癖とは
はだしウォーキングで気づかせもらった自分の歩き癖、それは、
「右足荷重のときに、骨盤が右に流れやすい」
ことです。
私はもともと右の脛骨(スネの骨)の弯曲が強く、けっこうなО脚です。おそらくそのことと関係しているでしょう、右足で立つ際に骨盤が右にグイっと寄りやすいのです。
したがって、無意識に歩くと右足裏の外側(小指側)に体重が逃げ、母趾球側にきちんと乗れません。
正常歩行において立脚終期に母趾球に荷重がかかっていくことはもちろん知っていますし、患者さんにもそのように指導してきました。しかし自分自身がうまくできていなかったことに気づいたのです。
そこで癖を修正して歩いてみると・・・・
足裏の荷重感覚がまったく変わりました。
自分でもびっくりです。(下図)

これからも意識していくことで歩き方やО脚がより改善されるのではと、期待に胸がふくらみます。
はだしウォーキングで自分の身体に気づくコツ
このように「はだしウォーキング」で私なりに大きな発見がありました。皆さんにもぜひ試していただきたいと思います。
このとき、身体の動きや癖に気づきやすくなるコツがありますので、それをご紹介しましょう。
それは、
スローモーションで歩くこと。
「1歩に4秒」かけるくらいゆっくり歩きます。そうすることで、足裏や足首、膝関節、股関節の動きをしっかりと感じることができます。
たとえば、
- 右足に乗るときにグラつきやすい
- 左膝が開きがち
- 小指側に体重が逃げている
- 骨盤が左方向を向く傾向がある
など、いろいろな癖に気づきやすくなります。ちなみに、スローモーションで歩くのは先日ご紹介した「ウォーキング瞑想」の方法でもあります。それについてはまたいずれ書きたいと思います。
「はだしウォーキング」をスローモーションで行うと、思いもしない発見が見つかりますので、ぜひお試しあれ!
追記;さっそくぴったりの事例の方からご相談
先ほどこの記事をアップした直後に来られた方から、「左足に乗るときに外側に荷重が逃げる気がする。母趾球に乗れない」と相談されました。
さっそくスローモーションで歩いてもらうと、わかりました。
私とまったく反対です。
その方は、左足に乗るときに骨盤が左にガクンと逃げていました。指摘すると、ご本人もびっくり。
私が左から骨盤を支えたうえで歩いてもらうと違和感を感じておられましたが、長年の癖がありますからはじめは違和感も強いと思います。少しずつ意識することで、歩き方も変わり、腰痛もラクになることが期待されます。
皆さんも室内でかまいませんので、スローモーションで歩いてみてください。癖が浮き上がりますから。
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