脱力ウォークのすすめ(13)下腹ぽっこりとふくらはぎの緊張

脱力ウォークのすすめ(13)下腹ぽっこりとふくらはぎの力み

骨盤が前方に出た「下腹ぽっこり型」の姿勢は、一見脱力しているように見えますが、ふくらはぎは緊張しています。身体を支えるために床を踏みしめているのです。お腹のおさえを効かせて骨盤を膝の真上にもってくるだけで、ふくらはぎはゆるみます。

本シリーズ11回目で、頭からつっこんで歩く「つっこみ歩き」になるとふくらはぎが緊張する、と書きました。

「脱力ウォークのすすめ(11)つっこみ歩きになっていませんか?」

もうひとつ、ふくらはぎが緊張する姿勢があります。

とくに、女性に多い姿勢です。

女性に多い「下腹ぽっこり」姿勢

それは、骨盤が前方に出ている「下腹ぽっこり型」の姿勢です。(写真・左)

立ったときに、お腹の上で腕を組みたくなるひとは要注意です。(写真・右)

「下腹ぽっこり型」ではふくらはぎが緊張している

この姿勢、一見すると力を抜いて立っているように見えますが、ふくらはぎは緊張しています。

この緊張は、本来のあるべき姿勢をとるとわかります。

お腹のおさえを効かせて、骨盤を膝の真上にもってきてみましょう。

ふくらはぎの緊張が、ふっとゆるむのがわかると思います。

まっすぐに立つとふくらはぎはゆるむ

骨盤が少し前方にあるかどうかだけの違いですが、ふくらはぎにとってこの違いは大きいです。

4つの積み木のイメージで立つ

お腹のおさえを効かせて立つには、「4つの積み木のイメージ」が役立ちます。

「4つの積み木のイメージ」とは、身体を「頭・胴・骨盤・脚」の4つの積み木になぞらるものです。

「下腹ぽっこり型」では、骨盤の積み木が前に出てしまっているのです。

「脚」から順番に、「骨盤」「胴」「頭」と、4つの積み木をできるだけまっすぐに重ねます。

4つの積み木の図
4つの積み木のイメージ

お腹のおさえで活躍するのは、シリーズ10回目で登場した「腹横筋」です。

腹横筋
『身体運動の機能解剖』(医道の日本社)より

腹横筋はお腹のインナーマッスルで、腹巻きのようにお腹周りを囲んで腹圧を保っています。

積み木が崩れるひとは、この腹横筋が使えていないわけですね。

なお、積み木の図でわかるように、「骨盤」の積み木が前に出ると、バランスをとるために「胴」は後ろにいき、「頭」は前に出ます。

つまり、猫背になります。

(参考→「4つの積み木」のイメージで姿勢をつくる

まとめ

骨盤が前方に出た「下腹ぽっこり」姿勢は、ふくらはぎを緊張させます。

その姿勢で歩いても、ふくらはぎは緊張しているうえに、推進力も出ず、疲れる歩きになってしまいます。

「4つの積み木のイメージ」で姿勢をつくり、ふくらはぎの緊張をゆるめたうえで、「脱力ウォーク」を心がけましょう。

  • 「下腹ぽっこり型」は、脱力しているように見えて、実はふくらはぎが緊張する
  • お腹のおさえを効かせて立つと、ふくらはぎはゆるむ
  • お腹のおさえを効かせるには「4つの積み木」をイメージする

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