骨盤が前方に出た「下腹ぽっこり型」の姿勢は、一見脱力しているように見えますが、ふくらはぎは緊張しています。身体を支えるために床を踏みしめているのです。お腹のおさえを効かせて骨盤を膝の真上にもってくるだけで、ふくらはぎはゆるみます。
本シリーズ11回目で、頭からつっこんで歩く「つっこみ歩き」になるとふくらはぎが緊張する、と書きました。
→「脱力ウォークのすすめ(11)つっこみ歩きになっていませんか?」
もうひとつ、ふくらはぎが緊張する姿勢があります。
とくに、女性に多い姿勢です。
女性に多い「下腹ぽっこり」姿勢
それは、骨盤が前方に出ている「下腹ぽっこり型」の姿勢です。(写真・左)
立ったときに、お腹の上で腕を組みたくなるひとは要注意です。(写真・右)
この姿勢、一見すると力を抜いて立っているように見えますが、ふくらはぎは緊張しています。
この緊張は、本来のあるべき姿勢をとるとわかります。
お腹のおさえを効かせて、骨盤を膝の真上にもってきてみましょう。
ふくらはぎの緊張が、ふっとゆるむのがわかると思います。
骨盤が少し前方にあるかどうかだけの違いですが、ふくらはぎにとってこの違いは大きいです。
4つの積み木のイメージで立つ
お腹のおさえを効かせて立つには、「4つの積み木のイメージ」が役立ちます。
「4つの積み木のイメージ」とは、身体を「頭・胴・骨盤・脚」の4つの積み木になぞらるものです。
「下腹ぽっこり型」では、骨盤の積み木が前に出てしまっているのです。
「脚」から順番に、「骨盤」「胴」「頭」と、4つの積み木をできるだけまっすぐに重ねます。
お腹のおさえで活躍するのは、シリーズ10回目で登場した「腹横筋」です。
腹横筋はお腹のインナーマッスルで、腹巻きのようにお腹周りを囲んで腹圧を保っています。
積み木が崩れるひとは、この腹横筋が使えていないわけですね。
なお、積み木の図でわかるように、「骨盤」の積み木が前に出ると、バランスをとるために「胴」は後ろにいき、「頭」は前に出ます。
つまり、猫背になります。
(参考→「4つの積み木」のイメージで姿勢をつくる)
まとめ
骨盤が前方に出た「下腹ぽっこり」姿勢は、ふくらはぎを緊張させます。
その姿勢で歩いても、ふくらはぎは緊張しているうえに、推進力も出ず、疲れる歩きになってしまいます。
「4つの積み木のイメージ」で姿勢をつくり、ふくらはぎの緊張をゆるめたうえで、「脱力ウォーク」を心がけましょう。
- 「下腹ぽっこり型」は、脱力しているように見えて、実はふくらはぎが緊張する
- お腹のおさえを効かせて立つと、ふくらはぎはゆるむ
- お腹のおさえを効かせるには「4つの積み木」をイメージする
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